2020/10/15 公開

ClubSport Pedals V3 について

約4年以上「T500RS ペダルユニット」を使用してきましたが、ちょっとガタが来ていたこととボリューム式のセンサーから脱しようと思いロードセルセンサーを使用していて評判のいい「ClubSport Pedals V3」を導入しました。
レビューしましたので参考にしていただければと思います。

ClubSport Pedals V3 の特徴&互換性

「ClubSport Pedals V3」には下記の特徴と互換性があります。
90kg アジャスタブル ロードセル ロードセルは耐久性と正確性があり実車と同様なリアルで強い圧力をかけたコントロールが可能になっています。
新ペダルプレート D形状の新ペダルプレートとペダルエクステンションによりペダルプレートの角度調整とペダルアーム全体の角度調整ができます。
最大限に調整可能 人間工学的及びレーシングスタイルに応じてペダルを無数に調整できます。
他社レーシングホイールとの互換性 オプションのClubSport USB Adapterを使用することによって他社レーシングホイールでもPCで使用可能。

ClubSport Pedals V3 化粧箱&本体 袋に入っていました ClubSport Pedals V3 本体

ClubSport Pedals V3 同梱品 同梱内容
・ClubSport Pedals V 本体
・コネクタ・ケーブル 2種類
 RJ12 コネクション・ケーブル 1.5m
 USB コネクション・ケーブル
・強化スプリング 2本
 強化スロットルスプリング(長い)
 強化クラッチスプリング(短い)
 スプリングガイド
・ペダルエクステンション 3個
・D形状ペダルプレート 3個
・ペダルエキステンション固定用
 ネジ、ナット、ワッシャ 各々3個
・金属ペダルエクステンション固定用ネジ
・リチウム・グリス
・クイックガイド

ClubSport Pedals V3 寸法・重量
サイズ(L x W x H) 43cm x 28cm x 43cm
重量 7.94kg
「Thrustmaster T500RS ペダルユニット」の重量は7kgなので「ClubSport Pedals V3」は約1kg重くなっています。


ClubSport Pedals V3 本体外観

ClubSport Pedals V3 正面 上面 左側
     
右側 背面 底面

ClubSport Pedals V3 ロードセルセンサー

スロットルロードセル ブレーキロードセル クラッチロードセル
スロットルペダルの右側にロードセルが装着されています。 ブレーキのロードセルはブレーキペダルの後部に装着されています。 クラッチペダルの右側にロードセルが装着されています。

ClubSport Pedals V3 コネクタ

「ClubSport Pedals V3」底面にはコネクタが装着されていました。各コネクタの名称です。
コネクタ上面 コネクタ左側 コネクタ右側
コネクタの上部はスロットル、ブレーキ、クラッチのケーブルが接続されています。 左側はPC接続用のUSBコネクタ、レーシングホイールベース接続用のRJ12コネクタが設置されています。
USBコネクタが設置されているのでPCとの接続には「ClubSport USB Adapter」は不要です。
右側はハンドブレーキ接続用のRJ12コネクタが設置されています。

ClubSport Pedals V3 スロットル強化スプリング交換手順

スロットルのスプリングを強化した部品が同梱されています。スロットルの標準スプリングと強化スプリングを測定し比較してみました。
標準&強化スプリング比較
外観上の違いは色は黒で強化スプリングは外径が大きなっていて、巻き数は少なくなっています。

スプリング種類 スプリング外径 スプリング線径
標準スプリング
強化スプリング
  強化スプリングの方が1.6mm程外径が大きくなっています。 強化スプリングの方が0.13mm程太くなっています。

スロットル標準スプリングから強化スプリングへの交換手順です。
スロットル標準スプリング スプリング固定ブロック ネジの取外し バックサイドを取外したところ
スロットル標準スプリングは赤色になっています。 スプリングはスロットルペダルボックスで固定されボックスはバックサイド側からネジで固定されています。 3mmの六角レンチでバックサイドを固定しているネジを取外します。 バックサイドを取外したところです。
ペダルボックスを押し込む ペダルボックスを取外したところ 標準&強化スプリング比較 強化スプリング交換完了
ペダルボックスをペダル側に押し込んで、ボックスを持ち上げてから引っ張ります。 ペダルボックスを取外す際には、指を挟んでケガをしないよう注意しましょう。 強化スプリングにスプリングガイドをセットしてからペダルロッドに差し込みペダルボックスをペダル側に押し込みます。
強化スプリング装着後、ペダルボックスを押し込む時にはかなり力を必要としますので指を挟んでケガをしないよう注意しましょう。
ペダルボックスをセットしバックサイドをネジで止めたら強化スプリング交換完了です。

ClubSport Pedals V3 スロットルペダルストローク調整手順

ペダルストロークが長いと素早いスロットル操作が出来ないのでストロークを短くする必要があります。スロットルペダルのストロークを調整することが可能ですので調整手順を解説します。
スロットルペダルストローク最大値 ロッド固定ナットを緩める ロッドの長さ調整 ナットの固定
スロットルペダルを一番奥へ押し込んだ際の最大ストロークの状態でペダルとペダルボックスの間を計測したら約36.6mmでした。 ペダルのロッドは2個のナット(ダブルナット)で緩みを防止しています。17mmのレンチで2個のナットを緩めます。 ロッドを左側へ回して一旦取外します。ロッドを差し込んで右側へ3~5回の範囲で調整するればペダルストロークが短くなります。差し込み回転が少ないとロッドが外れる可能性がありますので注意して調整しましょう。 2個のナットを締め込んだら調整は完了です。
ペダルストロークを短くした状態      
     
ロッドを4回転ほど差し込んだ状態だと約44.5mmでした。約8mm程ストロークが短くなった計算になります。
調整後は実際にペダルを踏み込んで自分の好みに有っているか調整していきます。
     

ClubSport Pedals V3 スロットル強化スプリング交換手順とスロットルペダルストローク調整手順の動画映像です。

ClubSport Pedals V3 ブレーキプリロード調整方法

プリロードの調整でブレーキを踏んだ時の圧力を変更することが可能です。
ブレーキプリロード最小値 ブレーキプリロード最大値 使用範囲
目盛り「1」はブレーキプリロードの最小値で圧力が一番低い状態です。 目盛り「5.5」がブレーキプリロード最大値で圧力が高い状態です。 数値の無い太いラインと外側は使用範囲外です。使用範囲内でダイヤルを回してプリロードを調整します。

ClubSport Pedals V3 クラッチ強化スプリング交換手順

スロットルと同様にクラッチのスプリングを強化した部品が同梱されています。クラッチの標準スプリングと強化スプリングを測定し比較してみました。
標準&強化スプリング比較
外観上の違いは色が黒で強化スプリングは外径が大きなっていて、巻き数は少なくなっています。

スプリング種類 スプリング外径 スプリング線径
標準スプリング
強化スプリング
  強化スプリングの方が2.0mm程外径が大きくなっています。 強化スプリングの方が0.2mm程太くなっています。

クラッチ標準スプリングから強化スプリングへの交換手順です。
クラッチ標準スプリング クラッチカーブディスクアッパー固定 カーブディスクアッパー固定ネジを緩める ネジを外しカーブディスクアッパーを倒す
スロットル標準スプリングは赤色になっています。 六角レンチを挟んでクラッチカーブディスクアッパーを固定しネジを外した後にクラッチカーブディスクアッパーがスプリングの力で勢いよく倒れてくるのを防止します。 カーブディスクアッパーを固定している左右のネジ緩めます。
片方のネジが固着している場合、反対側のネジが回転してしまうので六角レンチで固定しながらネジを緩めます。
ネジを外してカーブディスクアッパーを倒し、六角レンチは外します。
ロッドをスプリングガイドから外す 標準スプリングを外す 強化スプリング装着 六角レンチでカーブディスクアッパーを固定
クラッチペダルロッドをスプリングガイドから外します。 クラッチペダルロッドから標準スプリングを外します。 強化スプリングにスプリングガイドをセットしてからペダルロッドに差し込みスプリングガイドに差し込みます。 六角レンチでクラッチカーブディスクアッパーを固定しネジを入れやすくします。
カーブディスクアッパーをネジで固定 強化スプリング交換完了    
   
カーブディスクアッパーの両サイドにネジを差し込み締め込みます。 ネジの締め込みが完了したら強化スプリングへの交換完了です。    

ClubSport Pedals V3 クラッチペダルストローク調整手順

ペダルストロークが長いと素早いスロットル操作が出来ないのでストロークを短くする必要があります。クラッチペダルのストロークを調整することが可能ですので調整手順を解説します。
クラッチペダルストローク最大値 クラッチカーブディスクアッパー固定 カーブディスクアッパー固定ネジを緩める ネジを外す
スロットルペダルを一番奥へ押し込んだ際の最大ストロークの状態でペダルとペダルボックスの間を計測したら約36.6mmでした。 六角レンチでクラッチカーブディスクアッパーを固定しネジを外した後にクラッチカーブディスクアッパーがスプリングの力で勢いよく倒れてくるのを防止します。 カーブディスクアッパーを固定している左右のネジ緩めます。
片方のネジが固着している場合、反対側のネジが回転してしまうので六角レンチで固定しながらネジを緩めます。
カーブディスクアッパー固定ネジを外しカーブディスクアッパーをゆっくりと手前に倒します。
カーブディスクアッパーを倒す クラッチペダルロッドをガイドから外す ペダルロッドのナットを緩める クラッチペダルロッドを外す
カーブディスクアッパーを倒し、六角レンチは外します。 クラッチペダルロッドをスプリングガイドから外し、スプリングも外します。 クラッチペダルロッドはスロットルペダル同様に2個のナットで固定されているのでレンチを使用して緩めます。 クラッチペダルロッドを一旦外したら、再度ロッドを入れて3~5回転させてロッドを入れます。
スプリングを戻して固定 クラッチストローク調整完了    
   
クラッチのスプリングを元に戻し、カーブディスクアッパーに六角レンチを差し込んでネジを取付けていきます。 クラッチストローク調整後は約35.5mmと1.1mm短くなっています。    

ClubSport Pedals V3 クラッチ強化スプリング交換手順とクラッチペダルストローク調整手順の動画映像です。

ClubSport Pedals V3 ペダルエキステンション及びD形状ペダルプレートの取付け

ペダルエキステンション
D形状ペダルプレート
ペダルエクステンションはペダルアーム全体の角度を調整し、D形状ペダルプレートはペダルプレートの角度を調整します。

標準ペダルの傾斜 踏み込みが奥になります ペダルエクステンション
D形状ペダルプレート取付け
標準ペダルではペダルは約60°傾斜しています。
「ClubSport Pedals V3 本体」取付時に本体を傾けることにより角度調整が可能ですが、本体を傾けることが出来ない場合にはペダルエクステンションとD形状ペダルプレートの使用により調整が可能になります。
標準のペダルを踏み込むと、かなり奥までペダルを踏み込むので、ペダルエクステンションとD形状ペダルプレートを取付けることにより調整が可能になります。 ペダルエクステンションと D形状ペダルプレートを取付けるとかなり手前にペダルの角度を調整が可能になります。

取付け準備 ペダルと「rumble motor」取付け状況 固定しているネジを緩める 取外し完了
取付けるペダルエキステンションと D形状ペダルプレート、ネジ類を準備します。 ペダルの後ろに「rumble motor」が取付けられています。 ペダルと「rumble motor」を固定しているネジを緩めます。 ペダルと「rumble motor」を本体から取外したところです。
ペダルエキステンション取付け ネジを締め付ける 「rumble motor」取付け メタルペダルプレートの取付け準備
ペダルエキステンションを取付けたところです。ペダルエキステンションは前後、上下に取付調整が可能です。 ネジを締めて固定します。 メタルペダル取付け用ブロックとネジを使用し「rumble motor」を取付けます。
ペダル取付け用穴に六角レンチを通してネジを締め付けます。
メタルペダルプレートをペダルエキステンションに取付ける場合は付属の短いネジを使用します。画像の右側が付属のネジです。
メタルペダルプレートの取付け D形状ペダルプレートの取付け ナットで固定 取付け完了
メタルペダルプレートをペダルエキステンションに取付けたところです。 D形状ペダルプレートをペダルエキステンションに取付けたところです。
D形状ペダルプレートの表面はザラザラして滑り止めが施されています。
ペダルエキステンションの裏側からナットでD形状ペダルプレートを固定します。 ペダルエキステンションとD形状ペダルプレートを取付けるとペダルの角度が直角に近づきます。

ClubSport Pedals V3 ペダルエキステンション及びD形状ペダルプレートの取付けの動画映像です。

ClubSport Pedals V3 本体の設置例

ClubSport Pedals V3 本体の取付け例を紹介します。我が家のコックピットはホームセンターで購入したアングルを使用しています。
参考までにアングルは「福富士」という会社のコンビネーションアングルを使用しています。このアングルはホームセンターで入手可能です。
ClubSport Pedals V3 本体取付け 左側の画像はClubSport Pedals V3 本体取付けが完了した画像です。
ペダルのプレート面が垂直になるよう本体を少し傾けています。
ペダルプレートは最終的にブレーキペダルがやや大きめなメタルプレートを使用し、スロットルとクラッチペダルはD形状プレートを使用しました。ブレーキペダルはスロットルとクラッチペダルよりやや前に出る位置にペダルエキステンションを調整しています。

サイドアングル2本使用 マウントベースを傾けて取付け 本体固定用の穴 マウントベースにネジで固定
マウントベースを傾けるためのサイドアングルは2本通しています。
当初、マウントベースをフラット状態で使用していましたがペダルを踏み込んだ際、ペダルの踏み込みが少し奥に行き過ぎているような感触だったのでマウントベースを傾けることを考えてみました。
マウントベースもコンビネーションアングルで組み立てています。
手前側を下段のアングル、奥は上段のアングルに固定し傾斜を付けました。
本体の4隅に固定用の穴が空いていて、滑り止めラバーが貼られています。
本体の取付け穴をマウントベースの穴に合わせてネジを通します。
マウントベースに「ClubSport Pedals V3 本体」を取付てネジとナットを使用し固定します。
ClubSport Pedals V3 本体設置完了 USBコネクション・ケーブルの接続 ハンドブレーキケーブル接続  
 
「ClubSport Pedals V3 本体」設置完了した画像です。 USBコネクション・ケーブルを本体に接続します。 「Handbrake V1.5」のRJ12コネクション・ケーブルを本体に接続します。  

ClubSport Pedals V3 ドライバー設定方法

FANATECのサイトから「ClubSport Pedals V3」のドライバーをインストールし、キャリブレーションを実行します。
ゲームコントローラー設定画面 設定内容
FANATECの「ClubSport Pedals V3」ページ内の「Downloads」に掲載されている「Driver」欄から該当するドライバーを選択(今回は、「Fanatec 64bit v328」を選択しました。)しインストールします。
初めてドライバーをインストールしプロパティを選択した際に表示されたら「Pedal mode」のボタンを押します。
プロパティ選択画面で「FANATEC ClubSport Pedals V3」を選択します。
最初に表示されるプロパティ画面は自動キャリブレーションモードになっています。
ブレーキのスケールは50%に設定されています。
ブレーキのスケールを100%に設定するとフルブレーキングしても左記の画像のように約7割ぐらいしかブレーキ圧がかかりません。
ブレーキのスケールを90%に設定しフルブレーキングすると左記の画像のようにブレーキ圧が10割に到達しました。スケール設定は個人差があるので調整しながらスケールを決めます。
スロットル、クラッチについては特に調整は必要ありませんでした。
「Enable manual mode」にチェックを入れると手動キャリブレーションに切替わります。
スケールの下には「set min」スケールの上には「set max」のボタンが表示されます。
ペダルを離した状態で「set min」ボタンを押すと最小値が設定されます。
ペダルをフルに踏み込んだ状態で「set max」ボタンを押すと最大値が設定されます。
以上でキャリブレーションは終了です。
PS4の「GT Sport」をプレイする場合は事前にPCでキャリブレーションを実行する必要があります。

ClubSport Pedals V3 を使用した感想

PS4の「GT SPORT」では「Collective Minds Drive Hub」を使用し「Thrustmaster T-GT」 ステアリングホイールとの組み合わせで試してみました。また、「Assetto Corsa Competizione」はPC版で使用してみました。
「T500RS ペダルユニット」と比較するとブレーキング時の踏力が伝わっていく感じがして良いです。コントロールも非常にやり易くなりました。但し、ブレーキング時の踏み込んだ時の感触はスポンジを踏みつけたような感触でした。ブレーキペダルは、もう少しペダルからの圧が帰って来る感じが欲しいです。後日、オプション販売されている「ClubSport Pedals V3 Brake Performance Kit」と「ClubSport Pedals V3 damper kit」を使用して改善されるかレビューしたいと思います。

ClubSport Pedals V3 本体の設置例及びドライバー設定方法、レビューの動画映像です。

筆者のパソコン動作環境

パソコン環境
OS Windows 10 Pro 64bit
CPU Ryzen Threadripper 1950X 3.4GHz ( 16コア/32スレッド、OC:4.0GHz)
メモリー 32 GB
グラフィックス MSI GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO
ハードディスク容量 Samsung SSD 960 PRO 512GB ×2(RAID 0) (システムドライブ)
サウンドカード Sound Blaster ZxR
モニター LGエレクトロニクス 43UN700-B (42.5インチ、解像度:4K UHD(3840×2160)、広視野角IPSパネル採用 )


inserted by FC2 system