2011/08/28公開



Logitech G27 でシーケンシャル・シフト FREX Shift+ を使う
     Logitech G27 改造 & FREX GP Shift+
です


「Logitech G27 Racing Wheel」はシーケンシャルシフトがありませんので「GT Force Pro」で使っていた「FREX GP Shift+」を「Logitech G27 Racing Wheel」でも使用できるよう改造しました。基本的にはPS3のGT5でも使用できるように改造するのがポイントになっています。

注意)「Logitech G27」「FREX GP Shift+」の分解及び改造は保証を放棄することになります。また、改造によって発生する直接的、間接的な結果および損害に対して一切責任を負いませんので、自己責任で行ってください。


1.FREX GP Shift+

「FREX GP Shift+」は「GT Force Pro」のおもちゃのようなシフトレバーをリアルなシーケンシャル・シフトチェンジを実現した製品で「GT Force Pro」専用の「Shift Out」が付属していました。「GT Force Pro」はお蔵入りとなってしまったので、この「Shift Out」を利用して「Logitech G27」と
「FREX GP Shift+」を接続します。

シフトレバーが前後することによってスイッチが切り替わる構造になっています。
左の画像はニュートラル状態でスイッチは「OFF」です。シフトレバーを前後させることによりリング部分がトグルスイッチのレーバーを押しスイッチが「ON」になる構造になっています。
使用されているトグルスイッチは日開(日本開閉器工業株式会社)製です。使用されている部品は下記になっています。
・形式:S-38
・回路:3極双投、
・機能動作:ON-OFF-ON
・電流容量:AC125Vで15A、AC250Vで6A
・レバー倒れ角度:25°
部品入手は日開のダイレクトショッピングで購入可能です。

スイッチの動作を確認したところ画像のレバーが左に倒れるとオレンジコードが「ON」、右に倒れると赤コードが「ON」になります。
通常はシフトレバーを手前に引いた時にシフトアップ、押した時にシフトダウンに設定するので、シフトアップでオレンジコード、シフトダウンで赤コードで「ON」になるよう「Logitech G27」に接続します。
左の画像は「GT Force Pro」専用の「Shift Out」でコネクタ接続部分のケーブル絶縁用収縮チューブを剥がしたところです。ダイオードが使用されていて電流を一方向のみ流れるよう配慮されています。
基板用コネクタ・ポストを外して基板用コネクタ・ハウジングに交換します。ただし、ダイオードは使用しませんので取り外します。
一度、左の画像と同くダイオードを入れた状態で「Logitech G27」と接続したところシフトが動作しませんでした。


.Logitech G27 ステアリングホイール本体の分解

「FREX GP Shift+」を接続するため「Logitech G27」を分解します。下記が分解手順です。

ステアリングホイールを本体に固定しているボルトを六角レンチを使って外します。
ステアリングホイールを持ちながら先に黒いキャップ部分を外し、次にステアリングホイールを外しますが下の画像のようにステアリングホイールと本体とはケーブルが繋がっていますので注意が必要です。
本体からステアリングホイールを外す際、ステアリングホイールと本体は左の画像のようにケーブルで繋がっているので無理やりステアリングホイールを引っ張っらないで、 最初に基板2箇所のコネクタを慎重に取り外してからステアリングホイールを取り外します。
もしくは、先に基板を本体から外してからの方がコネクタを取り外し易いかと思います。
本体2箇所のコネクタを外してステアリングを外し、 基板上部のrpmインジケーターのレンズを取り外します。次に基板を固定している2箇所のねじを取り外し、基板を取り外します。
基板裏側には本体から出ているケーブルがコネクタに接続されているのでコネクタを外します。
ケーブルから出ている線は細いのでケーブルを持って引き抜かないよう注意が必要です。
基板を本体から取り外したとこです。
基板の裏側にはパドルシフトのスイッチが付いています。
使用されているスイッチは「ZIPPY」のSMVシリーズのようです。
スイッチが押されると3個所あるピンの中央のピンが「ON」になります。
「FREX Shift+」の線と中央のピンに直結するよう改造します。
ステアリング・ボスを固定している3個所のネジを取り外し、ステアリング・ボスを取り外します。
左の画像は、ステアリング・ボスを取り外したところで、ケーブルは本体奥の穴を通って本体奥の基板に接続されています。
左の画像の赤丸の8箇所のねじを取り外すと本体上面のカバーを取り外すことができます。
本体上面カバーを外したところです。
2個のフォースフィードバックモーターとコントロール基板が搭載されています。


.Logitech G27 の改造

「Logitech G27」の改造は、PS3のGT5でも「FREX GP Shift+」が使用できるようにします。そのため、「FREX GP Shift+」から出ている線を「Logitech G27」のパドルシフトのスイッチに結線してPS3でも使用可能になるようにします。
ケーブルは、メンテナンス性を考慮してステアリング基板からステアリング・ボス部分までのケーブル、ステアリング・シャフトの中を通るケーブル、「Shift Out」のケーブルと3分割しています。

1)使用工具&部品

半田こて&はんだ ホット・ボンド 絶縁用収縮チューブ
フラット・ケーブル 10線 コネクタ ポスト、ハウジング、コンタクト テスター

2)改造作業手順

本体の上面カバーを外し、更にカバー前面部分も取り外します。
「Shift Out」のコネクタ部分を取り外し、ケーブルをカバーに開いている通気用の穴に通します。左の画像はケーブルを通した後の状態です。これだとカバーに穴を開ける加工することなく綺麗に仕上げることができます。
コネクタを取付ける前に絶縁用収縮チューブをケーブルに通して置きます。
3本の線にコネクタ・ハウジング用のコンタクトを取付け3ピン用の基板用コネクタ・ハウジングにコンタクトを挿します。
左の画像はダイオードを使用した時の画像ですが、最終的にはダイオードを取外してから線にコネクタ・ハウジング用のコンタクトを装着しています。
コネクタ・ハウジングに3本線を挿した後、絶縁用収縮チューブをハウジングの根元部分まで線を覆うようにします。後は、ライターを使ってライターの炎で収縮チューブをあぶるとチューブは収縮します。炎が近いとハウジング部分が溶けてしまうことがありますので炎は離して収縮状態を見ながらあぶって行きます。
ケーブルを「FREX GP Shift+」に接続し、シフトレバーを操作しながらテスターで必ず通電状態を確認します。確認後、収縮チューブをライターであぶります。
前面カバーを本体カバーに取り付けますが、「Shift Out」ケーブルは多少長めに出して置いて最終的には、ステアリングからのケーブルを接続した後に本体カバーを取付ける際に「Shift Out」が本体カバーの内側へ出ている長さを調整します。
ステアリング・シャフトを通るケーブルはステアリング側はコネクタ・ハウジング、フォースフィードバックモーター側はコネクタ・ポストを取付ます。最後は絶縁用収縮チューブでコネクタの根元まで覆います。
テスターで通電状態を確認してから収縮チューブをライターであぶり、その後にホット・ボンドでケーブルを固定します。
左の画像は本体カバーを取付た画像ですが、前面部分のカバーの通気用穴を「Shift Out」のケーブルが通っているのが判るかと思います。穴をあける加工をしていないので仕上がりは綺麗です。
本体カバーを取付けた後、再度、「FREX GP Shift+」にケーブルを繋げてシフトレバーを操作し、テスターで通電状態を確認します。
ステアリング・ホイール側の基板への結線です。
オレンジのコードはシフトアップに設定されるように右側のパドルシフトのスイッチの中央のピンに半田付けします。赤のコードはシフトダウンに設定されるよう左側のパドルシフトのスイッチの中央のピンに半田付けします。
「Shift Out」から出ている黒いコードは左の画像では茶色のコードに対応させています。スイッチの中央ピン以外の4個所のピンは同じ回路上で繋がっているため、4個所のピンどれかに茶色のコードを半田付けします。
半田付けした後、フラット・ケーブルが動かないようホット・ボンドで固定します。
基板反対側にはコネクタ・ポストをケーブルに繋げてホット・ボンドでフラット・ケーブルを固定します。
基板のコネクタとステアリング・シャフトを通るケーブルとを繋げる。この時も、「FREX GP Shift+」を繋げてみてシフトレバーを操作し、通電状態を確認する。
基板をステアリング・ボスに固定します。この時も、「FREX GP Shift+」を繋げてみてシフトレバーを操作し、最終的な通電状態を確認する。
「FREX GP Shift+」のシフトレバーを手前に引いてシフトアップ状態にした時に、オレンジのコードと茶色のコードの繋がっているピン間が通電状態になるか確認、次に、「FREX GP Shift+」のシフトレバーを押してシフトダウン状態にした時に、赤のコードと茶色のコードの繋がっているピン間が通電状態になるか確認します。
チェックが完了したら外した部品を取付けて組上げていきます。

組立て完了


3)動作確認

Windowsデバイス中のLogitech G27 プロパティのテストページを使って「FREX GP Shift+」のレバーを操作し、プロパティのパドルシフトとして動作するか確認します。

Logitech G27 プロパティで動作確認

Logitech G27 & FREX GP Shift+ 動作確認映像 Nurburgring GP (Shift 2 unleashed )走行テスト

4.使用した感想

「Logitech G27」に「FREX GP Shift+」を追加しただけでも雰囲気はかなりリアル感が出てゲームプレイしていても楽しくなります







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